美容室で写真を見せたのに、「なんか思っていたのと違うな」と感じたことってありませんか?
もしくは、やりたい髪型はなんとなくあるけど、どう説明したらいいか分からない。話しているうちに「もう、おまかせでいいです」となってしまう方もいると思います。
僕は美容師を20年間やってきて、独立してから9年になります。
今回はその立場から、希望の髪型を伝えるときに意識してほしいことと、美容室選びについて、少しお話ししていこうと思います。
最初にお伝えしたいのは、美容室でうまく説明できないからといって、お客さまが悪いわけではないということです。
専門的な言葉を覚えてから美容室に行く必要もありません。普段の言葉で、どう伝えたらイメージを共有しやすくなるか。そのあたりをお話ししていきますね。
写真を見せるのはいい方法。でも「どこが好きか」も大事なんです
希望の髪型を伝えるとき、画像を見せる方は多いと思います。
これ自体はいい方法です。言葉だけで説明するよりも、お互いにイメージを持ちやすいんですよね。
ただ、一枚の写真を見ていても、お客さまと美容師さんが同じところを見ているとは限らないんです。
例えば、お客さまは顔周りの流れる感じが好きで選んだ。でも美容師さんは、全体の長さが希望なんだと思っている。そうすると、同じ写真から話を始めていても、少しずつずれてしまいます。
なので、写真を見せるときは、
「この顔周りの感じが好きです」
「長さよりも、全体のふんわりした雰囲気が好きです」
「この髪型にしたいけど、前髪はここまで短くしたくないです」
こんなふうに、ひと言添えてもらえると分かりやすいです。
もちろん、「どこが好きなのかも説明できない」という場合もありますよね。そのときは「なんとなくこの雰囲気が好きです」で大丈夫です。そこから一緒に確認していくのも、美容師の仕事だと僕は思っています。
「こうなりたい」と同じくらい「これは困る」も伝えてほしい
やりたい髪型を説明するのが難しい方は、反対に「こうなるのは嫌だな」ということを考えてみてください。
例えば、こんなことです。
- 結べなくなるほど短くしたくない
- 前髪が目にかかるのは気になる
- 毛先が薄くなりすぎるのは避けたい
- 朝、毎日アイロンを使うのは難しい
こういうことって、髪型を考えるうえで大事なんですよ。
「短くしたい」と言っても、結べる長さは残したい方もいれば、結べなくてもいいからすっきりしたい方もいますよね。
同じように、「軽くしたい」という言葉も、人によって意味が違います。量を減らしたいのか、見た目を軽くしたいのか、それとも乾かす時間を短くしたいのか。
なので、「軽くしてください」だけでなく、「毛先の厚みは残したいけど、中の量が気になるんです」といった伝え方ができると、相談しやすくなります。
うまくまとめなくても大丈夫です。困っていることを、そのまま話してもらえればいいんです。
美容室を出たときだけでなく、家でどうするかも大切です
写真の髪型が、アイロンやスタイリング剤で仕上げられている場合もあります。
その仕上がりを見て「これにしたい」と思っても、家では乾かすだけにしたいのであれば、そこも相談しておいたほうがいいんですよね。
「朝はあまり時間をかけられません」
「アイロンは持っていますが、普段はほとんど使いません」
「仕事の日は結ぶことが多いです」
こういう普段の過ごし方も、遠慮せず伝えてください。
美容室ではいい感じだったけど、次の日に自分でできない。それだと、せっかく髪を切っても困ってしまいますよね。
仕上がりの写真だけでなく、自分が普段どこまでお手入れできるかも共有しておくと、髪型の相談がしやすくなると思います。

1回のカットでは、希望の形に近づけないこともあります
ここは少し、知っておいてもらいたいところです。
希望の髪型が伝わったとしても、今の髪の状態によっては、1回ではその形にできないことがあります。
例えば、前のカットで根元に近いところからかなりすいてある場合です。
そこに短い毛がたくさんあると、「毛先に厚みのある髪型にしたい」と思っても、必要な長さまで伸びていない部分があるんですよね。
カットで形を整えることはできても、短くなっている毛を長くすることはできません。長さを残したいのであれば、伸ばしながら少しずつ調整していく場合もあります。
これは、すくこと自体が悪いという話ではありません。目指す髪型に対して、どこにどれくらい長さや厚みが必要なのか、ということです。
なので、「今回はここまで整えて、この部分は伸ばしていきましょう」という進め方になることもあります。
ただ、お客さまからすると、説明がなければ分からないですよね。「写真を見せたのに、どうしてこうなったんだろう」と感じると思います。
だからこそ、美容師側が、今できることと、時間をかけて整える部分をお伝えすることが大切だと思っています。
同じ美容室に2回、3回と通ってみたほうがいい?
僕は、相談しながら進められる美容師さんであれば、2回、3回と続けてみるのも一つの方法だと思っています。
前回切ったあとにどうだったかを伝えることで、次の調整につなげられるからです。
「前回、右側だけはねやすかったです」
「もう少し重さが残っているほうが扱いやすそうです」
「前髪は、前回より少し長めがよかったです」
こういうことは、家で過ごしてみて初めて分かる場合もあります。
美容師側も、そのお話を聞くことで、次にどう調整するかを考えやすくなります。
ただ、これは「気に入らなくても3回は我慢してください」という意味ではありません。
希望を伝えても聞いてもらえない。気になることを相談しにくい。説明がなく、不安なまま施術が進んでしまう。
そう感じるのであれば、無理に通い続ける必要はないと思います。
続けて通うかどうかは、回数よりも、相談しながら進められるかを大切にしてほしいです。
サロン選びは、技術だけでなく「話しやすさ」も見てみてください
美容師さんにも、それぞれ得意なスタイルや、提案の仕方があります。お客さまとの相性もあると思います。
細かく相談して決めたい方もいれば、ある程度おまかせしたい方もいますよね。
僕が大事だと思うのは、気になることを言えるかどうかです。
例えば「ここ、もう少し短くできますか?」と聞けるか。「それはちょっと苦手です」と伝えられるか。
美容師さんに気を使いすぎて、言いたいことを毎回飲み込んでしまうと、通うのが疲れてしまうと思うんですよ。
たくさんおしゃべりができる必要はありません。雑談が苦手でも、髪の相談ができればいいんです。
美容室を選ぶときは、仕上がりの好みとあわせて、「自分の希望を相談しやすかったか」も振り返ってみてください。

話すのが苦手なら、メモを見せる方法もあります
ここまで読んで、「それでも、その場で説明するのは苦手なんですよね」と思う方もいると思います。
そういう方は、スマホにメモして持っていく方法でも大丈夫です。
例えば、こんな内容です。
長さは結べるくらい残したいです。
毛先が薄くなりすぎるのは避けたいです。
朝は乾かして、軽く整えるくらいにしたいです。
写真の顔周りは好きですが、前髪は相談して決めたいです。
文章にしておけば、その場で全部思い出して話す必要もありません。写真と一緒に見せると、希望を整理しやすいと思います。
SHUBLOGでは、こうした「美容室でどう伝えたらいいか分からない」という方に向けて、ヘアオーダーの相談もご案内しています。
顔出しで話すのが苦手な方でも、テキストで希望や悩みを整理し、美容師さんに見せられるオーダー用のファイルにまとめる形です。
もちろん、ファイルを見せれば希望どおりの髪型になると約束できるものではありません。実際の髪の状態を見て、担当の美容師さんと確認していただくことも必要です。
それでも、「何から話せばいいんだろう」と迷う方の手助けにはできると思っています。
美容室では、上手に話そうとしなくて大丈夫です。
好きなところ、困っていること、できれば避けたいこと。そのあたりを一つずつ共有しながら、自分に合う髪型や、相談しやすい美容師さんを見つけていただければと思います。
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