カラー剤を作るとき、こんなふうに考えることはありませんか?
「途中で足りなくなると困るから、少し多めに作っておこう」
これが、案外つくりすぎてコストかかることが多いんですよね。
ちゃんと守ってくださいね!と言う側も言われる側もとても嫌な気持ちになります。
でも忙しい日は特に、追加で調合する手間を減らしたくなりますよね。
ただ、施術が終わってカップを見ると、今回も少し余っている。毎回は気にならない量でも、続くと材料費に影響してきます。
とはいえ、材料費を抑えるために塗布量を減らして、仕上がりに影響が出てしまっては困ります。
大切なのは、必要な量をきちんと使いながら、作りすぎを減らすこと。
今回は、カラー剤の使用量を決めるときに見ておきたいポイントと、次の施術に役立つ記録の仕方を紹介します。
カラー剤は「この長さなら何g」と決めきれない
「ボブなら何g、ロングなら何g」と目安があると便利ですよね。
ただ、同じ長さでも、必要な量はお客さまによって変わります。
例えば、同じ肩くらいの長さでも、毛量の多い方と少ない方では違いますし、根元だけ染める場合と毛先まで染める場合でも大きく変わります。
長さは目安のひとつですが、それだけで決めず、次の点も確認してみましょう。
- 根元だけか、全体まで塗るのか
- 毛量はどのくらいあるか
- リタッチの幅はどのくらいか
- 使う薬剤の粘度や伸びはどうか
- 使用する製品で指定されている塗布方法は何か
特にリタッチは、「いつもと同じお客さまだから同じ量」と思っていても、来店間隔によって染める範囲が変わります。
前回の使用量を基準にしつつ、今回の状態に合わせて調整する。 この考え方にすると、量を決めやすくなります。
まずは「何g」が何の量なのかをそろえる
使用量を記録するときに、意外と曖昧になりやすいのが「何g」の意味です。
例えば「今日は60g使った」と書いてあっても、それが1剤だけなのか、2剤まで混ぜた総量なのかで意味が変わります。
仮に1剤と2剤を1:1で混ぜる場合なら、
- 1剤30g+2剤30g=混合後60g
- 1剤60g+2剤60g=混合後120g
同じ「60g」でも、混合後の量は倍違います。
カルテには、「1剤の量」と「混合後の総量」を区別して書くようにすると、次回見返したときに迷いにくくなります。
なお、混合比率は製品によって異なります。ここでの1:1は計算例なので、実際の調合はメーカーの指定に従ってくださいね。
作った量だけでなく、余った量も記録する
次回の調合に役立てるなら、作った量に加えて、余った量も残しておくのがおすすめです。
例えば、こんな記録です。
【記録例・数値は仮のものです】
- 施術範囲:根元のリタッチ
- 根元の伸び:約2cm
- 調合:1剤30g+2剤30g
- 混合後の総量:60g
- 施術後の残量:約10g
- メモ:追加調合なし。次回、同じ条件なら初回の調合量を見直す
「60g作って、約10g余った」という情報があれば、次回は最初に作る量を考え直せます。
ただし、前回余ったからといって、次回も必ず同じ量を減らせるとは限りません。根元の伸びや施術内容が違えば、必要量も変わります。
記録はあくまで判断材料として使いましょう。
また、カップやハケに付着して残る分もあるので、残量をすべて減らせるムダと考えなくて大丈夫です。
最初から細かく管理しようとせず、「多めに余った」「ほぼ使い切れた」「追加で何g作った」から始めても、次回の参考になりますよ。
【編集メモ①:ここに前回の記事への内部リンク】
少しの余りでも、回数が重なると材料費に影響します。カラー剤のロスを金額で確認したい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
→「カラー剤の使いすぎ・ロス計算についての前回記事」をブログカードで挿入
足りないときの追加量も、感覚だけに頼らない
途中で足りなくなったとき、急いで追加分を作ることもありますよね。
そんなときに「少しだけだから」と目分量にすると、最初に作った配合とずれてしまうことがあります。
追加するときも、元のレシピと混合比率を確認して計量しましょう。
例えば、1剤のAとBを2:1で混ぜている場合。追加する1剤を合計15gにしたいなら、
Aを10g、Bを5g
に分けます。
さらに2剤を1:1で混ぜる製品なら、2剤は15g。混合後の総量は30gです。
ここでも、「1剤を15g追加したい」のか、「混合後のカラー剤を15g作りたい」のかで計算が変わります。
急いでいるときほど、この区別をそろえておくと安心です。
追加調合が多いお客さまは、その量まで記録すると、次回の準備にも役立ちます。ただし、施術中の追加や塗布の進め方は、製品の使用方法や施術工程に合わせて判断してくださいね。
わたしが個人的につくった調合計算ツールというのがあります。
無料で使えるので、気になる方はコメントください。
URLとパスワードおしえます。
配合比率を保ったまま量を変えたいときは、調合計算ツールを使うと計算の手間を減らせます。調合前には、計算結果と製品指定の比率を確認してください。
材料費を抑えるために、必要な塗布量まで減らさない
カラー剤のロスが気になり始めると、「もっと少なくできるかな」と考えたくなります。
ただ、減らしたいのは必要以上に作って余らせる分です。
十分な量を塗れず、塗りムラや仕上がりのばらつきにつながってしまうと、お直しで時間も材料もかかってしまいます。
使用量を見直すときは、材料費だけでなく、仕上がりや施術の進めやすさも一緒に確認しましょう。
毎回追加が必要で手間が増えているなら、最初に作る量を少し増やしたほうがよい場合もあります。
「少なく作ること」を目標にするより、その施術に合う量を把握することを目指すほうが、続けやすいと思います。
まずは、いつものお客さま数人から始めてみる
すべての施術を細かく記録しようとすると、忙しい日は負担になりますよね。
まずは、定期的にカラーをされるお客さま数人から始めてみてください。
残しておきたいのは、次の4つです。
- 施術範囲と、根元の伸びなどの条件
- 最初に作った量
- 追加で作った量
- 施術後に余った量
前回の記録があると、「今回は根元が少し伸びているから、このくらい必要そう」と考えやすくなります。
カラー剤の適量は、一度でぴったり決めなくても大丈夫です。
毎回の仕上がりを大切にしながら、記録を次に生かしていく。それだけでも、なんとなく多めに作る習慣を見直すきっかけになりますよ。



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